13.7. 進化の仕組み
https://gyazo.com/8d24df53276d2b30a55a8a85fb213bbe
進化が世代ごとの集団の遺伝的構成の変化(小進化)である 遺伝的浮動
遺伝子プールが現状を維持する必要性の1つは、大きな集団サイズ
小さな集団の遺伝子プールは、サンプリングエラーのため、次世代に正確に反映されないかもしれない 偶然による集団の遺伝子プールの変化
https://gyazo.com/d6baaca5523a5b8dc07e0312ec968088
そしてこれは小進化の定義と合致する
遺伝的浮動が起こるサイズまで縮小される2つの方法
ビン首効果
集団サイズの急激な縮小のための遺伝的浮動
https://gyazo.com/b643b1deaaab01aa35394046675c5491
たとえばチーターのような、びん首効果が起きた絶滅の危機にある種の集団において、個体変異の喪失とそれによる適応性の低下 多くのアフリカの哺乳類と同じく、チーターの数は最後の氷期(約1万年前)の間に、大幅に減少した そのときの、おそらく病気や人間の狩猟、周期的な干ばつの結果、厳しい瓶首効果を受けた
南アフリカのチーターの個体数は1800年代に、農民による狩りにより絶滅に近い第二のビン首効果を受けたことを示唆する証拠がある
今日、チーターは野生にはいくつかの小集団のみが存在する
これらの集団の遺伝的変異は、他の哺乳類の集団と比較して非常に低い
人間の土地に対する需要が増加して、アフリカに残っているチーターは自然保護区と公園に詰め込まれている
密集すると病気の蔓延の可能性が高まる
とても小さな変異性なので、チータにはそのような環境変化への適応能力が小さくなっている
創始者効果
遺伝子プールが親集団とは異なる、小さな新集団の設立により生じる遺伝的浮動
創始者効果は、比較的少人数の集団において、特定の遺伝性障害が比較的高い頻度で見られることも説明できる
明らかに入植者のうちの1人は、色素性網膜炎(盲目の進行形)の劣性対立遺伝子をもっていた 1960年代にまだ島に住んでいた240人の子孫のうち、4人は色素性網膜炎、他の9人は劣性対立遺伝子を1コピー持つ異型接合のキャリアーであった 遺伝子頻度は英国の集団の10倍
遺伝子流動
集団に個体が移入したり移出したりすることにより、あるいは配偶子が集団間を移動することにより、対立遺伝子を得たり失ったりする 遺伝子流動は、集団の差異をへらす傾向がある
たとえば人間が今日、かつてないほど世界中を自由に移動するようになったので、遺伝子流動は、かつて孤立していた人間集団における進化的変化の重要な原因となった
自然選択 : より詳細な観察
遺伝的浮動、遺伝子流動と突然変異によってさえ進化が起きる事がありえる
しかし、それらが適応に必ずしもつながるというわけではない 実際、ランダムな浮動、季節的に移入する対立遺伝子とランダムな突然変異は、集団をその環境に合うように改善しそうにない
進化のすべての原因のうち、自然選択のみが適応を促進する そのような進化的適応は偶然と選択の混合であり、多様な個体の間の不均一な繁殖成功による選択
この条件は実際には満たされない
平均すると環境で最も機能的な個体は、多くの子孫を残し、したがって遺伝子プールに不平等な影響を及ぼす
ダーウィン適応度
個体間の直接の競争を意味するように解釈される可能性がある
繁殖成功は通常、より微妙で受動的なもの
野生植物集団において、花色や形、香りの僅かな違いで、繁殖成功の結果が大きく異なるかもしれない
カエルは餌の昆虫を捕まえるのがよりうまいために、他の個体より多くの卵を産むかもしれない
個体の、他個体の貢献と比較した次世代の遺伝子プールに対する貢献 自然選択の3つの一般的結果
https://gyazo.com/c7cb4b41a6c61c91d0ba12a6d7c0877c
一方の極端な表現型によって、集団の全体的な構造を変化させる
地域環境が変化するとき、あるいは、生物が新しい環境に移動するときに一般的
実際の例としては、昆虫集団の農薬耐性個体の頻度増加への変化
集団で、2つ以上の対照的な表現型の間の平衡につながることがある
まだらな環境、すなわち異なる場所で異なる表現型が好まれることは、分断化選択と関連した状況の1つ 中間の表現型が好まれる
一般的に比較的安定した環境で起こり、物理的変異を減らす傾向がある
この進化的保守主義は、より極端な表現型に対して厳しい選択により働く
たとえば、安定化選択は大多数の人間の出生時の体重を3~4kgの間で保つ
これより軽いあるいは重い乳幼児の死亡率はより大きい
3つの選択モードのうち、殆どの場合、安定化選択が優勢であり、よく適応した集団の変化を妨げる
集団が環境の変化、または新しい場所への移入にさらされるとき、進化的噴出が起こる
新しい環境で問題が生じたとき、集団は自然選択を通じて適応するか、その場所で滅んでいく
化石の記録は絶滅が最も一般的結果であると物語っている
危機を乗り切った集団は、新種として認識できるほど大きく変化しているかもしれない
性選択
特定の特徴を持つ個体が他の個体より交尾機会を多く得る自然選択の形
しかし彼らは第二次性徴(直接繁殖や生存と関連していない目立った差異)ももつこともある 雄と雌の外見上の差異
しばしば大きさの違いとして現れる
ある種において、第二次性徴は、同性(通常は雄)のメンバーと交尾のために争うのに用いられる
闘争は身体的な戦闘を必要とするかもしれないが、より多くは儀式化されたディスプレイによる そのような選択は、勝利を得た個体が交尾のためのハーレムを得る種で一般的 性選択のより一般のタイプでは、一方の性(通常、雌)の個体は、交配相手を選ぶ際に選り好みをする
雌が特定の外見あるいは行動に基づいて交配相手を選ぶために、雌はその選択を促す対立遺伝子を恒久化して、その結果、特定の表現型を持つ雄がその対立遺伝子を恒久化するのを促進する
選り好みをする雌の利点は何であるか
仮説の1つは、雌が「良い」遺伝子と相関している雄の特徴を好むということ
いくつかの鳥類の研究において、雌によって好まれる特徴が全体的な雄の健康に関連があることが示された